こんにちは!土佐あかうし先生🐂です。
AIシリーズ🤖は前回で一区切り。ここからは子牛編の第2ユニット「哺育の工学」に入ります。1本目は、自分の考え方が変わった「ミルクの量🍼」の話です。
【技術編を読む前の注意点】
※本記事は、「経済動物」としての視点に基づいた繁殖経営のノウハウです。
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■ 「90日で3kg」に縛られていた
以前の自分は、最初の1ヶ月でどれだけスターターを食わせるかばかり考えていました。
自社は90日で離乳する設定です。スターターは「3ヶ月で3kg」がよく言われる目安で、その3kgを90日で達成することを目標に置いていました。だからこそ、最初の1ヶ月の食い込みに強くこだわっていたわけです。
面白いもので、親のマネをして食べる子は始まりが早い。逆に、なかなか口をつけない子もいます。そういう子には口にスターターを少し突っ込んで、味を覚えさせるところまでやっていました。ただ、子牛が30頭いる中で毎回それをやるのは相当な労力になります。3ヶ月以内なら3kgに届くのに、90日きっかりとなると届かない。その差をどう埋めるかで、ずっと悩んでいました。
■ 上司の一言で肩の荷が下りた
転機は2つありました。ひとつは上司に相談したときです。
「3ヶ月で3kg」は、必ずしも「90日で3kg」ではない。しかもミルクを飲みながら3kgを食べる子を作れる農家さんは数人しか見たことがないと言われました。多くの方が言う「3ヶ月」は3ヶ月以内のことで、90日設定でも70日ほどで早期離乳する農家さんも多いのだと。
自分が勝手に厳しい条件を課していたと気づいて、だいぶ肩の荷が下りました。
■ 最初の1ヶ月はミルクで骨格を作る
もうひとつは、よその農家さんに聞いた言葉です。「最初の1ヶ月はスターターの量なんて気にしていない。ミルク🍼を飲ませて骨格を作るのが基本」。
理屈でも納得できました。生まれてすぐの子牛は第1胃が未発達で、基本は第4胃でミルクを消化して大きくなります。ミルクを削ってスターターを食べさせても、消化吸収できるとは限らない。
以降、自社では1ヶ月齢まではミルクをできるだけ飲ませ、そこから段階を踏んでミルクを落としながらスターターを上げていくやり方に変えました。量を増やすときも神経質にはならず、少し軟便が出るくらいなら飲み薬で対応して、ミルクは極力減らさない。ただし濃度・温度・時間はブラさない——ここだけは絶対条件にしています。
■ 最後に
人工哺乳で一番大事なのは、人がミルクでコントロールするという感覚だと思っています。今では90日で3kgに届く子も何頭か出てきましたし、3ヶ月以内なら安定して3kgまで持っていけるようになりました。スターターは後からついてくる。まずはミルクで土台を作る——それが今の自分の答えです。
🔔 次回予告
第52回「乳首の管理①:穴の大きさ・硬さ・空気口」


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