【第53回】乳首の管理②:長さと消毒、交換時期

専門技術とノウハウ
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こんにちは!土佐あかうし先生🐂です。

前回は哺乳器の乳首について「穴の大きさ・硬さ・空気口」をお話ししました。今回はその続きで、残りの実務3点——長さ・消毒・交換時期です。


【技術編を読む前の注意点】 ※本記事は、「経済動物」としての視点に基づいた繁殖経営のノウハウです。 閲覧にご不安がある方は、[プライバシーポリシー‐免責事項]をご確認ください。


■ 長さ:気になるのは「長すぎ」の方

うちでは乳首は1種類しか使っていません。成長に応じて長さを変えられたら理想ですが、長さの違う商品がほとんどないのが現実です。

自分が気にしているのは長すぎる方です。奥まで咥え込んでしまうと舌の根元でミルクが出て、誤嚥につながりやすいと考えています。短すぎる方はあまり気にしていませんでしたが、しっかり吸いつけずに空気を噛みやすいというのはあると思います。

ただ、吸い方は産まれた時点で上手い子と下手な子がいます。そしてこれは成長しても変わりません。どうしようもない部分です。上手い子は自分が吸いやすいところで止まり、奥まで咥え込まずに飲みます。

考えてみると、母牛の乳首も長かったり短かったりします。それでも子牛が飲めているのは、垂直に生えた乳首を咥えると同時に折り曲げ、引っ張っているからだと思います。

だとすれば理想は、哺乳瓶をできるだけ垂直にすること。子牛が自分で咥え方を調整できるようにしてやるのがベストだと考えています。とはいえ、大変なのは最初だけです。慣れればだいたいの子牛は自分で調整して飲めるようになります。ただ、最初に長すぎると嫌がる子牛が多く、乳首に慣らすのにかなり苦労します。ミルクの出が悪いときや飲み残しが出るときは、前回お話しした空気口などを確認します。


■ 消毒:洗浄と消毒は別の作業

乳首に残ったミルクは細菌にとって格好の栄養源です。しかも筒状で内側が洗いにくく、見た目がきれいでも内壁に膜が残っていることがあります。

うちの流れはこうです。夕方から一晩、消毒液につけておき、朝に洗ってすぐ使う。朝に使ったものは60℃くらいのお湯で洗浄機にかけ、しっかり乾かして夕方に使います。

朝はすぐ使うので乾燥はそれほど意識していません。汚れを落とす作業と菌を減らす作業、つまり洗浄と消毒は別の作業だと分けて考えています。


■ 交換時期:見て・触って判断する

乳首は消耗品です。交換の目安にしているのは次の3つです。👀

・穴が広がってミルクの出が速くなった ・手で押したときのハリがなくなった ・裂け目や切れ込みが入っている

前回お話しした「穴の大きさ」と「硬さ」は、まさにこの劣化とセットの話です。使い続けて困るより、事故が出る前に早めに替えるようにしています。



■ 最後に

2回にわたって乳首の話をしてきました。小さな部品ですが、ここが崩れると子牛はミルクを飲みきれません。個体差で手が出せない部分はある。それでも、瓶の角度ひとつは人が変えてやれます。


🔔 次回予告
【第54回】内臓の主役交代:第4胃から第1胃への誘導

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