こんにちは!土佐あかうし先生🐂です。
前回の記事では、増し飼いやあか牛と黒牛の体格差についてお話ししました。安産への準備が整ったら、次はいよいよその『瞬間』をどう見守るか👀が重要になります。
繁殖農家にとって、新しい命が生まれる「分娩」は最も喜びを感じる瞬間。 しかし、それと同時に最も神経をすり減らす時間でもあります。
夜中の見回り、いつ始まるかわからない不安……。 そんな私たちの強い味方が、分娩監視システム**「牛温恵(ぎゅうおんけい)」**です。
今回は、自社での運用をベースに、通知が来てから現場でどう動くべきか、その「活用術」を深掘りします。
【技術編を読む前の注意点】 ※本記事は、「経済動物」としての視点に基づいた繁殖経営のノウハウです。閲覧にご不安がある方は、[プライバシーポリシー‐免責事項]をご確認ください。
■「牛温恵」の仕組みと通知の重み
牛温恵は、牛の膣内にセンサーを挿入し、体温変化を24時間監視するシステムです。 主な通知は、以下の2段階で届きます。
- 段取り通報: 分娩の約24時間前に起こる「体温低下🌡」を検知。
- 駆けつけ通報1: 第1次破水の際、センサーが抜け、外気温に触れることで発報。
自社では、この**「駆けつけ1」**のメールが来たら、何をおいても現場へ直行🏃することを鉄則としています。ちなみに、段取り通報がない状態でセンサーが抜けると「駆けつけ2」として届きますが、これも見逃せません。
■現場だからわかるデメリットとリスク管理
もちろん、機械に100%頼り切るのは危険です。現場で感じる課題もいくつかあります。
- 誤診の存在: 柵に引っかかって抜けるなどの外的要因で、駆けつけ通報が来ることがあります。
- 通信環境のリスク: docomo回線🍄を利用しているため、電波の入りにくい場所や、月1回の夜間メンテナンス時は通信が止まってしまいます。😱
「通知が来ない=安心」ではなく、常に最後は自分の目で確認する姿勢が求められます。
■なぜ「分娩20日前」に導入するのか
自社では現在、予定日の20日前にはセンサーを入れる運用にしています。 以前は「膣内の炎症リスク💥」を考え7日前、あるいは「ワクチン接種💉」に合わせて14日前と試行錯誤してきました。
しかし、現在は**「万が一の早産」**への対応を最優先しています。 種付け日のズレや、妊娠鑑定の誤差を考慮し、1ヶ月早く生まれても対応できるよう20日前というルールに落ち着きました。
■最後に:技術と経験の融合
牛温恵は魔法の道具ではありません。 しかし、その特性を正しく理解し、自社の管理体制に組み込むことで、守れる命が確実に増えます。
次回は、私がこのシステムを過信してしまったことで起きた「手痛い失敗談😓」についてお話しします。
🔔次回予告
【第16回】システムを過信した私の後悔。死産から学んだ『違和感』を信じる勇気

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