こんにちは、土佐あかうし先生🐂です!
前回【第7回】では、繁殖経営の至上命題である**「一年一産」についてお話ししました。この目標を達成するための最初の、そして最大の関門が「発情発見」**です。
牛の発情周期は約21日。このチャンスを一度逃せば、次の種付けまで3週間待たなければなりません。その間の餌代や管理コストは、経営にとって大きな損失となります。今回は、私の働く牧場で実践している「発情発見」のツールと兆候について深掘りします。
【技術編を読む前の注意点】
※本記事は、「経済動物」としての視点に基づいた繁殖経営のノウハウです。閲覧にご不安がある方は、[プライバシーポリシー‐免責事項]をご確認ください。
■多様化する「発情発見センサー」の活用
現代の牛飼いにとって、24時間牛を見守るAIセンサー🤖は強力な武器です。現在、市場には様々なタイプがありますが、私の働く牧場では用途に合わせて使い分けています。
- Farmnote(首輪タイプ):現在、繁殖管理のメインとして導入中。
- U-motion(耳取り付けタイプ):現在は肥育牛の管理に導入中。
どちらも素晴らしいシステムですが、実際に使ってみるとそれぞれに良さがあります。いずれ「Farmnote VS U-motion」といった比較記事も書けたら面白いなと思っています!
センサーを導入する最大のメリットは、人間が寝ている深夜や早朝のサインを逃さないこと。
■センサー以外にもある「便利な道具」
「いきなり高価なセンサーを入れるのは難しい💸」という場合でも、安価で導入しやすい補助具があります。
例えば、ヒートマウントディテクター。これは牛の腰に貼り付けておき、他の牛に乗られるとその圧力で色が変わる仕組みです。パッと見て色が変わっていれば「あ、この牛は乗られたな」と一目で判断できます。こうしたアナログな道具も、発情発見の精度を上げるための重要な「引き出し🗃」の一つです。
■現場で見るべき「牛のサイン」
ツールが通知をくれたら、最終的には自分の目で確認します。特に注意すべきは「乗る・乗られる」の行動です。
- 乗駕許容(スタンディング):他の牛に乗られてもじっと耐える。
- マウンティング:その牛自身が他の牛に乗っかる行動。
私の経験上、発情行動においてはどちらのパターンも見られます。そのため、どちらの場合でも**「直腸検査」**をして子宮の状態を確認するようにしています。データと実感を組み合わせることが、受胎率向上の近道です。
■最後に:テクノロジーと観察の融合
テクノロジーはあくまでサポーターです。しかし、Farmnoteのようなツールがあるからこそ、私たちはより細やかな観察に時間を割くことができます。
さて、発情を見つけた次のステップは、いよいよ「いつ種を付けるか」というタイミングの判断です。実は自社では、このタイミングをあえてセンサーの数値から「ずらす」ことで、受胎率や子牛の性別に大きな変化が現れました。
次回は、その驚きの実体験と、センサーの精度を左右する牧場環境の重要性について深掘りします!
🔔次回予告
【第9回】発情発見ノウハウ(後編):データ上の「適期」を疑え?受胎率と性別を左右するタイミングの真実


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